医学や薬学的研究などの成果として、プロポリスの持つ、さまざまなすぐれた薬理作用が判明してきていますが、それらに触れる前に、まずはプロポリスの組成および有効成分についてみてみましょう。
プロポリスの産地は、世界に分布しています。そのため、それぞれの植生の違いから、プロポリスの組成は、地域や国により異なってきます。
しかし、平均値をとると、樹脂五〇%、蝋三〇%、精油一〇%、花粉五%、ミネラル類五%といったところです。
また現在、プロポリス中の成分については、三五〇種類以上が同定されているといわれます。
とはいっても、プロポリス中の成分は起源植物ごとに異なるので、これらの同定された成分を、個々のプロポリスがすべて含んでいるというわけではありません。この点は、うっかりすると誤解しがちなので、注意が必要です。
今後、研究の進展に伴い、同定済みとなる成分の種類は増加していくことでしょう。
プロポリス中の主な有効成分として知られているのは、フラボノイド(クリシン、ガランギン、ピノセンブリンなど)、桂皮酸誘導体(コーヒー酸、アルテピリンC)およびそのエステル(コーヒー酸フェネチルエステル〈以下、CAPEとも表記〉)、モノテルペン類、脂肪酸、アミノ酸、ミネラル類などです。
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