疲れたら杜仲でいっぷく
薬用人参に匹敵する漢方、ダイエットにも効果
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最近、杜仲茶が注目を浴び、ブームとなっていますが、大変喜ばしいことだと思います。十年前、私が「杜仲の葉」の研究を始めた頃には、杜仲といっても、知る人は少なく、まして、その葉を利用して何かを作ろうなどという発想は、それまでまったくありませんでした。
というのも、杜仲の葉に関しては、樹皮は別として、本場の中国でもまったく研究されていなかったからです。
杜仲(樹皮)の生薬としての歴史は古く、二千年以上も前にさかのぼります。漢方薬の主成分として、長年にわたって利用されてきたわけですが、まさに、植物界の“薬局”といってもいいほどの薬効をもっています。
とくに肝臓、腎臓、心臓の疾患や代謝障害に効果があり、滋養強壮の良薬としても知られています。薬剤としても、強壮剤、血圧降下剤などにも用いられています。
こうした薬効をもつ杜仲の葉の部分に着目した経緯については、本文のなかで詳しく述べていますので、ここでは触れませんが、いずれにしても私たちの研究室では、本格的に杜仲葉の研究に取り組むことになったのです。
その結果、葉にも樹皮同様の成分が含まれていることがわかり、さらに、その活用法についても、研究が進められることになりました。その後、いくつかの試行錯誤を経て、杜仲茶として日の目をみることになったのです。
現在、さまざまな健康茶が店頭を賑わしていますが、杜仲茶はたんなる健康茶というよりは、体質改善、体力増強のためのお茶といってもいいかもしれません。
しかし、まだまだ研究途上であることも確かです。今後、多方面から研究開発が進むものと思われますが、いずれにしても、本書を通じて、杜仲茶の薬効を理解され、少しでも杜仲茶に興味をもっていただければ幸いです。
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■ 難波恒雄(なんば つねお) ■
薬学博士
1931年広島県生まれ。54年大阪大学医学部卒業。61年同大学大学院薬学研究科修了。富山大学薬学部教授、富山大学和漢研究所所長等を経て、現在に至る。専門は生薬学、薬用生物学、比較民族薬物学。中国薬科大学名誉教授をはじめ、南京中医学院、成都中医学院、湖北中医学院の客座教授でもある。「疲れたら杜仲でいっぷく」「羅布麻の驚く効きめ」をはじめ、これまでに著著・訳書・編著等を合わせ、約130冊を数える。
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