赤ワインが体に良いらしいという話がいつ頃から一般に定着したのか、情報の発信源としては、掴みかねるところがあるのですが、赤ワインの研究を発表したのが一九九四年の秋ですので、早くも四年以上が経過したことになります。研究の成果は、一般の人々に利用されて初めて意味を持つものですから、様々なマスコミを通じて、赤ワインの抗酸化作用が報じられることは、私にとっても大変ありがたいことになります。ただ、昨今のように、ブームのような形で赤ワインの効能が伝わると、どうしても表面的なところにとどまって、本当のところの理解が希薄になりがちです。
赤ワインはあくまでもアルコール飲料ですから、アルコールの害を出さないで、赤ワインの良さを引き出すことが大切です。本小冊子が、赤ワインが体に良いと言われている理由を、簡単に知りたいと思っている人のお役に立てれば幸甚です。
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