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メタボがん加齢
ラクトフェリン


母乳に豊富な成分が全身の若返りに役立つ


原田悦守 著 安藤邦雄 監修 2007.11.29 発行

ISBN 9784892956249 C2177 税込み定価:250円

 

「ゆりかごから墓場まで」サポートする

ラクトフェリン

 社会の高齢化が急速に進む中で、これまで病気の予防・治療を目的としてきた医学も、老化に取り組むことが大きな課題になってきました。抗加齢医学(アンチエイジング)と呼ばれるものです。
 老化の進行には、活性酸素による「酸化ストレス」が深く関わっています。人は酸素を吸って生きていますが、それによる酸化作用で心身は少しずつ蝕まれ、やがて病気になり、人は死ぬプログラムになっているのです。
 酸化ストレスは、鉄をはじめとする重金属が体内に過剰に蓄積することにより引き起こされるといわれています。そうした重金属イオンと強固に結びつき、酸化ストレスの抑制に働くのが、本書でこれから紹介するラクトフェリンです。
 ラクトフェリンはたんぱく質の一種で、哺乳動物の乳に豊富に含まれています。
 哺乳動物は2億年以上にわたり、乳を介して生命をリレーしてきました。気の遠くなるような歳月を哺乳動物が途中で絶滅することなく、今日まで生き延びてきた背景には、乳に含まれるラクトフェリンの力が大きく寄与してきた可能性は十分に考えられます。
 本文を読んでいただくとわかるように、ラクトフェリンの効果をはじつに多岐にわたります。赤ちゃんの発育から、中年期のメタボリック対策、そして老後のアンチエイジングまで、まさに「ゆりかごから墓場まで」サポートしてくれます。
 何にでも効くというのは、何にも効かないと同じ、とよくいわれますが、ラクトフェリンに関しては、その冗句は当てはまりません。なぜなら、ラクトフェリンの効果の大半は、科学的な側面からしっかり裏づけがなされているからです。
 ラクトフェリンの研究は、世界の大学および研究施設で盛んに行われています。すでにその論文数は、国際的な専門誌に掲載されているだけでも5000報を越え、各年で開催される国際ラクトフェリン学会には、毎回150〜200人の研究者が各国から参集します。
 今年(2007年)はフランスのニースで、第8回大会が開かれました。
 もちろん、ラクトフェリンの力をもってしても、酸化ストレスを完全に抑えることはできません。酸化ストレスで少しずつ老いていくことは、生物の宿命ですが、ラクトフェリンの効果でそのスピードをゆるやかにし、病気の発生を寿命の先までもっていくことができれば、「健康寿命」の延長につながります。
 ただ単に長生きするのではなく、最後の日まで、元気はつらつと過ごすために、ラクトフェリンは必ずや強い味方となるでしょう。

 

 

酸素の存在は諸刃の剣
私たちの体は、年をとるにつれて皮膚にシワやシミができたり、骨がもろくなったり、病気にかかりやすくなります。いわゆる「老化現象」と呼ばれるものです。
実はこうした老化現象には「酸素」が深く関わっています。
酸素は、生きるのに必要なエネルギー(ATP)を生み出すうえで欠かせないものです。酸素の供給が断たれると、人はわずか5分で脳死に至り、10〜20分で心臓の動きも止まってしまいます。
しかし一方で、酸素はきわめて危険な一面を持ち合わせています。
呼吸で体内に取り込まれた酸素は、エネルギーの産生に使われますが、このとき、微量の産業廃棄物が発生します。それが毒性の強い「活性酸素(酸素ラジカル)」です。

 

目次

第1章 酸化ストレスの恐ろしさ
     老化と病気を促す「活性酸素」
       酸素の存在は諸刃の剣
       細胞レベルから老化を促す
     現代人は参加リスクが高い
       ヒドロキシラジカルの脅威
       体には防御機能がある
       過食は活性酸素の発生を増やす
       ストレスや感染症も引き金に
     抗酸化ビタミンの有効性は?
       最近の研究でわかったこと
       ベータカロテンも予想外の結果
       新しい抗酸化物質が登場

第2章 ラクトフェリンとは
     母乳に豊富なラクトフェリン
       人の「初乳」に際立って多い
       おとなにとっても重要な成分
     ラクトフェリン食品の落とし穴
       おとなが母乳を飲んでもダメ
       離乳期を境に消化酵素が変化
     「腸で溶ける」タイプが登場
       胃を素通りして小腸まで届く
       ラクトフェリンは吸収できる?
       鳥取大学の画期的な研究成果
     〈コラム〉効果的な摂取法Q&A

第3章 効果を生み出す基本作用
     最強の活性酸素の生成を抑える
       ヒドロキシラジカルの生成阻止
       重金属イオンをキレートする
       抗酸化作用を立証した研究
       障害された遺伝子の回復も
       女性が長生きする理由
     日和見菌の増殖・炎症を抑える
       腸に棲みついている細菌群
       健康を左右するのは日和見菌
       ラクトフェリンの効果
     免疫力の保持にここまで効く
       白血球全体の活性化に貢献
       腸溶タイプしか効果はない
     心身のストレス緩和に役立つ
       ラクトフェリンは脳でも働く
       脳内麻薬の働きを高める
     安全性の高いやさしい食品
       効果的な摂取のポイント

第4章 加齢にともなう病気を一掃
     メタボリック症候群を撃退!
       増大するメタボ症候群
       高脂血症の解消にも有効
       基礎代謝を高める効果がある
       ラクトフェリンで内臓脂肪低減
       ブドウ糖への転化を亢進する?
     がんとの闘いを有利に導く
       複数の臓器で抑制効果が
       がん抑制効果のしくみ
       がんとの長期戦にも活躍
     口臭や歯周病の予防・解消に
       4週間で口臭が低減
       歯周病は日和見感染症
     全身の若返りに効果を発揮
       【目】
       【骨】
       【脳】
       【肌】
       【自己免疫疾患】
       【アレルギー性疾患】
       【C型慢性肝炎】
       【そのほか】

 

著者

 原田悦守(はらだ えつもり) 

 

獣医学博士
鳥取大学名誉教授。1939年埼玉県生まれ。63年帯広畜産大学畜産学部獣医学科卒業、65年北海道大学大学院獣医学研究科修士課程修了。その後、同大学獣医学部助手、講師、助教授を経て、94年鳥取大学農学部教授となる。日本学術振興会特別研究員審査会専門委員、農林水産省獣医事審議会委員、文部省大学設置・学校法人審議会専門委員などを歴任。後藤学術奨励賞、松永財団学術奨励賞、鳥取大学研究功績賞を受賞。05年鳥取大学を退官、同大学名誉教授に。論文多数。



 監修者・安藤邦雄(あんどう くにお) 

 

1958年、東京大学農学部卒業、同年中外製薬(株)入社、それ以降、中外製薬研究所、東京大学、特殊免疫研究所において創薬研究に従事。1998年、(株)NRLファーマを設立し、代表取締役社長に就任、2003年6月、取締相談役に退いたが、06年4月、代表取締役社長に復職、現在に至る。

 

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