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肝障害解熱貧血
漢方牛黄(ごおう)


微量で効く動物性の生薬で「六神丸」のコーディネーター

 

“薬都”富山での半世紀にわたる研究生活

肝障害、解熱、貧血に漢方の牛黄

 私が富山大学薬学部へ赴任したのは、昭和33年のことです。その後、同大を退官したのちも、今日に至るまで半世紀以上にわたって富山に身を置き、研究を続けてきました。
 富山といえば「薬の都」として知られています。富山の売薬の歴史は古く、創業は江戸時代の元禄年間に遡ります。「使った分だけ、あとから料金を支払う」という先用後利≠フ配置薬システムは、貧しい人が多く、医薬品が不十分な時代から、全国の人々の保健衛生に寄与してきました。
 ところが、明治になってわが国は、近代化を推し進める中で医療改革を断行。長い歴史をもつ漢方医学を廃止し、西洋医学一辺倒に切り替えました。これにより、漢方薬を扱ってきた富山の薬売りは苦境に立たされたようですが、その火は絶えることなく、今日まで受け継がれています。
 現在も、日本の配置薬のおよそ半分は富山県で生産されているといわれています。富山の売薬が途絶えることなく続いてきたのは、長年にわたってコツコツと築いてきた利用者との信頼関係の賜物でしょう。富山の人は昔も今も堅実で、薬を売り歩くときも単に商売のためだけでなく、博愛精神を兼ね備えていたことは数々のエピソードとして残っています。
 たとえば、ある新聞記者が、人里離れた山深い地域の一軒家を訪れたとき、その神棚に富山の配置薬が置いてあったのを見て感激したといっていました。そこまでたどりつく労力と時間を考えると、商売的なメリットがあるとは到底思えません。それでも、その家の人のために配置薬を届けに行くのが富山の薬売りの心意気なのです。
 だからこそ、富山の薬売りはどこへ行っても親しまれ、全国に販路を広げることができたと考えられます。
 そうした富山の土壌は「薬学」を構築するうえでも最適でした。実際に、私が赴任してきた昭和30年代当時、すでに富山県の薬学は全国でトップを走っていました。富山大学はその象徴で、全国広しといえど、医学部より先行して薬学部を設置していた大学は、当時、富山大学だけでした。そのため、全国から優秀な学生が富山大学に集まってきて、私が赴任する以前から和漢薬資源の研究室が存在していました。
 とはいえ、日本における漢方医学は、古来の伝承に依存している部分が多く、富山の薬学もその域を脱していませんでした。
 そこで昭和38年、大学の学部内に和漢薬研究施設(のちの和漢薬研究所)を開設。自ら初代教授に就任し、富山県の伝統的な家庭薬(配置薬)の実際的な効能・効果について、私の専門である薬理学の側面から検証することにしました。本書で紹介する「牛黄」、そして牛黄を構成生薬とする「六神丸」の研究成果は、その代表的なものです。
 本書によって一人でも多くの人に漢方薬のすばらしさを実感していただき、漢方薬を正しく利用する手がかりとなれば幸甚です。

 

 

生薬は植物だけではない

 天然物を簡単に加工して作った医薬品を「生薬」といいます。
 わが国では、中国で使用されている生薬を「漢薬」、日本固有の生薬を「和薬」と呼び、両者をまとめて「和漢薬」と称してきました。
 本書ではわかりやすいように、漢薬と和薬、和漢薬をすべて「生薬」の呼び名で統一することにします。
 一般に、生薬というと、植物のイメージが強いと思います。私自身、漢方と最初に出会ったころ、生薬は草根木皮≠ノ限られると考えていました。
 しかし実際には、動物や鉱物を原料とした生薬がたくさんあります。
 たとえば、古代日本の生薬の使用状況は、奈良・東大寺の正倉院に保存された薬物から知ることができますが、その内訳をみると、植物性の生薬48・6%に対し、動物性と鉱物性生薬を合わせると51・4%にも達しています。
 現在、日本と中国で常用されている生薬をみても、2割程度は動物性と鉱物性の生薬で占められています。

 

著者

■ 木村正康(きむら まさやす) ■

 


薬学博士
富山医科薬科大学名誉教授
1930年東京生まれ。1953年東京大学医学部薬学科卒業、1958年東京大学大学院化学系薬学専攻修了。富山大学薬学部講師、助教授、教授を経て、1996年同大(旧・富山医科薬科大学)名誉教授となり、現在に至る。文部省研究員として、蘭ナイメーヘン大学、英ロンドン大学へ留学。The University of Texas Health Science Center at San Antonio, Adjunct Professor、中国医薬学院栄誉教授、遼寧中医大学客員教授。日本薬学会奨励賞(1966)、第8回 Abott 賞受賞(1972)、富山新聞文化賞受賞(1973)、発明協会富山県支部長賞受賞(1973)、日本薬学会賞受賞(1996)、和漢医薬学会賞受賞(1996)、立夫中医薬学術奨受賞(1996)、日本心脈管作動物質学会賞受賞(1997)。専門は分子薬理学、病態薬理学、漢方薬理学。

 

■ 木村郁子(きむら いくこ) ■

 


薬学博士
富山短期大学専攻科講師
1939年富山県生まれ。1962年富山大学薬学部卒業、同年会津女子短期大学助手、1963年富山大学助手、1976年富山医科薬科大学助手、助教授、教授を経て、2005年に定年退官。同年富山短期大学(食物栄養学科)非常勤講師となり現在に至る。1992年文部省短期在外研究員として、ローマ・エレナ癌研究所、ナポリ臨海実験所へ留学。1994年学術振興会特定国派遣研究者としてミラノ大学医学部薬理学教室へ留学。2002年から遼寧中医大学客員教授。宮田専治学術振興会学術賞(1989)、第1回日本心脈管作動物質学会学会賞(1997)、日本薬学会学術貢献賞(1998)、環境大臣表彰(2007)。国際レビュー誌Pharmacology and Therapeutics(Elsevier,IF8.0,2007)のAssociate editor(1999〜)。専門は病態薬理学、伝統薬・民間薬・食品の臨床薬理学。

 

 

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