関節を守る天然素材の酵母型「サミー」

変形性関節症の緩和に有効、肝臓障害・うつにも

矢澤 一良 著 2011.04.29 発行
ISBN 978-4-89295-812-0 C2177  文庫サイズ 48ページ 定価 275円(本体 250円)

満を持して登場した新成分「サミー」

酵母型サミー…変形性関節症の緩和に有効、肝臓障害・うつにも

「サミーがついに日本に上陸した」
 研究者のあいだではそんな声がよく聞かれます。そのくらい待ちに待った成分が、日本の市場に登場したということです。
 サミー(SAMe)は、正式名称を「Sアデノシル(L)メチオニン」といいます。サムイー(SAM-e)、サム(SAM)、あるいはアドメット(AdoMet)と表記されることもありますが、すべて同じ物質を指しています。本書ではサミーの呼び名で紹介していきます。
 サミーという名を初めて耳にする方も多いでしょう。しかし、実はこの成分は、私たちにとって大変身近なものです。もともと全身の細胞に存在する物質だからです。体の中でサミーは、生命の根源を担う重要な働きをしています。
 ですから、サミーを口から摂取すると、細胞レベルから健康の増進・回復に役立ちます。
 ヨーロッパでは、化学合成されたサミー(サミー塩)が、すでに1970年代からうつ病および変形性関節症の治療薬として利用され、成果をあげてきました。また、アメリカでは90年代に機能性食品として販売され、現在もなお大ヒット商品となっています。
 一方、日本では、アメリカのブームから遅れること十年、2008年に天然の生きた酵母の作りだすサミーをそのまま生かした「酵母型サミー(サミー規格含有酵母)」が機能性食品として市場に登場しました。冒頭に記した研究者たちの喜びの声は、こうした背景から生まれたものです。
 ちなみに、日本でもサミーは医薬品成分として登録されています。しかし、それはあくまで化学合成されたサミーであり、酵母型サミーは食品に分類されています。
 酵母型サミーを食品として気軽に摂取できることは、私たちにとって大きなメリットがあります。本文で述べるように、酵母型サミーは、化学合成されたサミーにくらべて、体内での利用効率が約3倍も高いことがわかっているからです。
 サミーがもともと、私たちの体内で生命活動の根源的な役割を担っていることを考えると、その効果は無限大といえます。なかでも、いまとくに注目されているのが、関節、肝臓、脳に対する効果です。独立行政法人国立健康・栄養研究所が運営しているインターネットのサイト『「健康食品」の安全性・有効性情報』にも、サミーは、うつ、骨関節炎、肝障害などへの有効性を示唆する記載があります。
 また、サミーは単独で健康効果を発揮するほか、特定の成分の働きを底上げするパワーを秘めているのも特徴です。
 本書では、変形性関節症に対する効果を中心に、サミーの効果を紹介していくことにします。



目次



第1章 注目の新成分を解明
     サミーとはどういう物質か
       メチオニンとATPの高エネルギー結合体
       約百種類の生体反応に関与
     効果を生みだす3つの柱
       メチル基の供与
       ポリアミン転換
       生命の根幹を担う物質
     発見から60年の研究の軌跡
       1950年代に発見
       ヨーロッパでは医薬品に
     日本では「酵母型サミー」が主流
       サミーは2種類ある
       「清酒酵母」由来のサミー
       酵母型サミーが市場に登場
     酵母型のほうが吸収されやすい
       医薬品の2・5倍の吸収率
       酵母型が吸収されやすい理由

第2章 変形性関節症への効果
     変形性関節症という病気
       変形性関節症とは
       関節のしくみ
       薬物療法は副作用のリスクが
     サミーが関節症の痛みを除去
       「ひょうたんから駒」の発見
       抗炎症剤に勝る効果
     サミーの硫酸基が軟骨成分を活性化
       軟骨の構造
       関節軟骨を増加する効果
       グルコサミンより高い効果
     グルコサミンを超えるパワー
       グルコサミンと比較した実験
       分解を抑える効果も高い
       コンドロイチンとも好相性
     多方面から関節軟骨を守る
       多彩な効果で効果を発揮

第3章 肝臓と脳にも効果を発揮
     肝臓を元気にする特効食品
       肝臓は肝心カナメの臓器
       サミー由来のグルタチオンの力
       臨床試験のデータ
       抗酸化作用が肝炎を抑制
       動物実験&臨床試験のデータ
     脳の中でも多彩な効果を発揮
       血液脳関門を通過する
       脳の中でのサミーの働き
     うつ病の回復を助ける
       効果のしくみ
     〈コラム〉アルツハイマー症への効果も期待

第4章 効果的な利用法Q&A
     Q・サミー食品を選ぶときのポイントは?
     Q・一日の摂取量の目安はどのくらい?
     Q・体内で合成されるサミーを摂取する利点は?
     Q・サミーの食品としての安全性は問題ない?
     Q・サミーと相性のいいサプリメントはある?



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