じつは、サクランの保水力に関してすごいのはこの数値ではなく、生理食塩水を用いた時なのです。化粧水にしろ、紙おむつにしろ、保水力を応用するときには必ず塩分が含まれる水が対象となります。
例えば、ヒアルロン酸の生理食塩水に対する保水は240倍にまで下がってしまいます。これは、一般的な現象であり、巨大分子が塩の作用により縮んだ形になってしまうことが原因と考えられます。
しかし、サクランは生理食塩水を2400倍も保水することが分かり、じつにヒアルロン酸の10倍もの値を示すことが分かりました。
そこで、人工尿を作成し、サクランの尿の保持力を調べたところ2600倍となり、現在使用されている高分子吸収体が示す値が50倍程度であることを考えると、驚異的な数値であることが分かります。
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