私たちの体は約60兆の細胞でできていますが、細胞だけで構成されているわけではありません。細胞と細胞以外の物質(細胞外マトリックス)から成り立っています。
細胞外マトリックスの役割はとても重要で、細胞を守る強固な土台としてや、組織の弾力性などに深くかかわっています。コラーゲンやヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸といった聞き慣れた成分が細胞外マトリックスです。
わかりやすい皮膚でいえば、真皮の細胞(線維芽細胞)から分泌されたコラーゲンが、基礎を固める土台の型枠(網目状)の役目を担っています。そして、その型枠に作用して弾力性をもたらす役割を担っているのが、本書で紹介するエラスチンなのです。(真皮の下の皮下組織にはエラスチンはない)
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