高麗人参は、中国や日本、朝鮮半島で古くから薬用植物として知られてきたウコギ科の多年草です。和名は「御種人参(オタネニンジン)」。朝鮮人参と呼ばれることもあります。
中国東北部からロシア沿海州にかけて自生していて、特に中国・吉林省と北朝鮮の両江道の国境にある長白山(韓国名:白頭山)が、野生の高麗人参の主要な産地としてよく知られています。
長白山は、頂上の火口に天池≠ニ呼ばれる湖をたたえる神秘的な山で、中国では国の自然保護地区に指定されています。そのため、原始林がたくさん残っていて、高麗人参の生育にはとても適しています。高麗人参の品質は、生育環境が重要な決め手となりますが、長白山のように原始林の生い茂る、冷涼で排水のよい傾斜地はもってこいなのです。
現在、野生種は乱獲によって激減したものの、長白山の麓で高麗人参が栽培され、それが市場に広く出回っています。
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