新機能性食物繊維
α−シクロデキストリン
メタボ、コレステロール、アレルギーの改善に
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α(アルファ)―シクロデキストリン(Cyclodextrin)という名は、あまり耳にしたことがないかもしれません。シクロデキストリン、あるいはサイクロデキストリンのCycloは環状、dextrinはオリゴ糖という意味ですので、日本語では「環状オリゴ糖」とも呼びます。
このオリゴ糖という名なら、馴染みのある方も多いことでしょう。オリゴ糖は砂糖(ショ糖)などと同様に糖質の仲間であり、ローカロリーの甘味料ですが、ダイエット効果が期待できる、腸の健康に有益に働くなどの理由で、広くその名が知られているからです。
通常のオリゴ糖は、鎖状をしています。その両端がつながって環のような形になったオリゴ糖が、シクロデキストリンです。甘みはなく無味です。環の大きさの違いにより、α、β、γの三種類に分かれます。最も環が小さいのが、α―シクロデキストリンです。
シクロデキストリンという名自体は、確かにそれほど一般には知られていませんが、私たちの生活にかかわる、いろいろな分野で利用されています。「包接」という、とてもユニークな性質をそなえているためです。詳しくは本文に譲ります。
これに加えて、最近では、α―シクロデキストリンの食物繊維としての機能性にも注目が集まってきています。「第六の栄養素」と呼ばれる食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」とがあり、それぞれの機能性には違いがあることがわかっています。α―シクロデキストリンの大きな魅力は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方の機能を併せ持つ多機能性にあります。この点が、従来の食物繊維とは違って「新食物繊維」と呼ぶにふさわしい、優れたところです。
α―シクロデキストリンについては、さまざまな動物実験やヒトに対する臨床試験などにより、いくつもの健康効果が明らかにされています。本書では、それらについてご紹介したいと思います。
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糖質はその大きさから、単糖類(ブドウ糖・果糖など)、単糖類が二〜一〇個結合した少糖類(オリゴ糖とも呼ぶ。ショ糖、麦芽糖など)、単糖類が十個より多く結合した多糖類(デンプン、セルロース、イヌリンなど)の三つに分類されます。
そして、まえがきでも述べたように、オリゴ糖の両端がつながり環のようになったものが、シクロデキストリンです。
シクロデキストリンは天然にも存在し、食することのできる物質ですが、工業的には、とうもろこしなどから取り出したデンプンにシクロデキストリン生成酵素を作用させてつくります。酵素の種類の違いにより、α―シクロデキストリン、β―シクロデキストリン、γ―シクロデキストリンの三種類ができます。
六個のブドウ糖が環状につながったものがα―シクロデキストリンで、βではその数が七個、γでは八個と、それぞれ環を構成するブドウ糖の数が異なります。
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