数年前から「癒し」という言葉や概念が、商品に付加価値をつけるほどブームとなっています。そんな今の日本には、よほど疲れている人が多いようです。
からだが疲れている人、心が疲れている人、その原因もさまざまでしょうが、もしかすると体内のコエンザイムQ10の不足が、一つの大きな引き金になっている可能性があります。
コエンザイムQ10は、心とからだの元気を生み出す活力源です。
本来、コエンザイムQ10は、体内で十分な量が合成されていて、エネルギー生産を活発に保つほか、有害物質を排除したり、病気に対する抵抗力を高めるなど、健康維持に大きく貢献しています。
ところが、年をとったり、強いストレスにさらされたり、偏った食生活を続けていると、その合成量が減ってしまいます。すると、心とからだは次第に活力を失い、ちょっと動いただけで疲れる、何をする気も起きないといった状態におちいってしまうのです。
コエンザイムQ10が不足する弊害は、それだけではありません。
がんや心臓病など、病気の人の体内では、健康な人にくらべて、コエンザイムQ10の量が大幅に減っていることがわかっています。
病気になったから減ったのか、あるいはコエンザイムQ10の不足によって病気が誘発されたのか明らかではありませんが、確かなのは、そういう病気の人にコエンザイムQ10を積極的にとってもらうと、病状が改善する場合が多いということです。
そもそもコエンザイムQ10は、日本ではюS臓病の治療薬として長く使われてきた実績があります。
そしてその「医薬品」と同じ成分が、二〇〇一年以降、「栄養補助食品」として利用できるようになったことから、病気の前段階、すなわち未病を治す、予防医学の重要な素材として、コエンザイムQ10は、いま大変注目されています。
欧米では、すでに二〇年近く前から、コエンザイムQ10は栄養補助食品として一般に広く利用され、健康に関心のある人なら、知らない人はいないほどポピュラーで人気の高い商品となっています。運動能力の向上にも役立つことから、プロスポーツ選手に愛用者が多く、オーストラリアの水泳選手、イアン・ソープさんもそのひとりです。
加えて、コエンザイムQ10は、女性にうれしい美容効果も期待できます。コエンザイムQ10の摂取で、シワが消えたとか、減量に役立ったという研究データが報告されているのです。
いずれにしても、心身の活力源であるコエンザイムQ10を、日ごろから体内に十分に補充しておくことは、老いや病気を寄せつけないからだをつくるうえでとても有効です。
疲れた心身を細胞レベルから立て直す、コエンザイムQ10の威力を、ぜひ体験してみてください。
*コエンザイムQ10は、ユビキノン、ユビデカレノン、ビタミンQとも呼ばれています。
目次
第1章 コエンザイムQ10って何?
元気を呼び覚ますビタミン様の補酵素
五〇年にわたる研究のあらまし
現代には不足しがちな人が多い
第2章 効果を生み出す基本作用
生きるためのエネルギー生産に必須
恐ろしい「活性酸素」を退ける
ビタミンEに負けない抗酸化力
ビタミンEの再生にも働く
免疫力を高めるうえでも有効
白血球の活性をぐんと高める
第3章 こんな病気に奏功する
心臓を元気にする強い味方
コエンザイムQ10不足は心臓直撃
「うっ血性心不全」との闘いに最適
イタリアの試験では7割以上の改善率
動脈硬化に基づく心臓病にも
がんの予防と克服の大きな一助に
発ガンを二つの側面から防ぐ
「乳ガンが消えた」実例二つ
血圧の安定にも大きく貢献
低血圧の辛い諸症状の一掃に
高血圧が解消される例もある
美肌づくりに役立つ二つのパワー
「シワが浅くなった」実験例
コラーゲンの新陳代謝を高める
抗酸化作用が紫外線を害を防ぐ
健康的なダイエットにも必携の食品
三ヶ月で体重が14%減少した!
肥満はコエンザイムQ10が少ない
運動能力を最大限に高める
心筋のパワーアップに大きく貢献
活性酸素の害も同時に妨げる
エアロやジョギングの前にもぜひ
そのほかこんな症状にもぜひ
動脈硬化──LDLの参加抑制
歯周病──炎症・出血の改善に
男性の生殖能低下──精子を活性化
風邪──免疫力を活性化
アルツハイマー病──臨床で成果
その他──研究中の病気
神経系の退行性変性疾患
パーキンソン病
ハンティントン舞踏病
(遺伝性舞踏病)
筋萎縮性側索硬化症
多発性硬化症
第4章 効果的な利用法Q&A
Q・コエンザイムQ10の補給源には、どのようなものがある?
Q・健康効果を期待する場合の、一日の摂取量の目安は?
Q・コエンザイムQ10の効果的な利用法はある?
Q・いま服用中の治療薬と併用しても大丈夫?
Q・医薬品と同じ成分というが、副作用の心配はない?
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