最近、「生活習慣病」という言葉がよく聞かれるようになりました。高血圧や糖尿病などが代表的なものですが、これらは長い間の個々人の偏った食生活やストレスの過重、運動の過不足、飲酒、喫煙などの生活習慣によって生じてくるところから、そのように呼ばれているのです。
つまり、生活習慣病(成人病)とは、毎日の生活習慣の“ひずみ”から起こってくる病気のことです。わが国の生活習慣病の患者は、予備軍まで含めると、糖尿病は約一四〇〇万人、高脂血症は約二三〇〇万人、高血圧症は約三〇〇〇万人いると言われ、これらの疾患は今後さらに急増することが心配されています。また、このような病気に至らないまでも、どこか調子が悪い、体がだるい、疲れやすい、食欲がないといった不快症状を抱える人が多いのも現代の特徴です。
こうした状況の中で、最近注目されているのが、プラセンタです。プラセンタとは、哺乳動物の胎盤のことです。本文で詳しく述べますが、哺乳類の母親が妊娠すると、子宮内に胎盤が作られます。胎盤は胎児と母体をつなぎ、血液、酸素、栄養などの補給から老廃物や炭酸ガスの排出まで胎児が成長するのに必要なすべての機能を行ないます。
さらにホルモンを分泌するほか、毒物など無用な物質の侵入から胎児を守る役目も果たしています。このような胎盤の持つ神秘的な力は古くから知られており、最近では医学的・薬学的な研究が進み、この有効成分を利用してさまざまな医薬品や化粧品、健康食品に使われるようになっています。
その効果は、疲労回復をはじめ、冷え症や便秘、更年期障害といった自律神経系の病気から生理不順、糖尿病などホルモン系の異常、さらにはアレルギー体質や精力減退にまで及ぶといわれています。また美顔、美白効果もあり、女性にはことのほか喜ばれています。
こうしたプラセンタの素晴らしさについて、あらためて多くの方に知っていただくために本書を著しました。
本書を通じ、プラセンタの有効性を知っていただくとともに、読者の健康生活に役立てていただければこれほどうれしいことはありません。
目次
第一章 プラセンタって何なの?
プラセンタは胎児の命綱
古来から伝わる不老長寿の秘薬
プラセンタの目覚ましいパワー
多方面で期待される将来性
第二章 体を丈夫にする注目の作用
からだの礎、細胞を活性化する
防衛機構の担い手、免疫力を強化
慢性的な炎症を抑える
血液の流れを良くする
第三章 プラセンタの色々な臨床効果
弱った肝臓を丈夫にする
自律神経の働きを整える
疲労回復に効果てきめん
便秘や冷え症を解消する
更年期の諸症状を改善
肌荒れを防ぎ美肌をつくる
第四章 プラセンタの上手な利用法
手軽に利用できる健康食品
効果の高いプラセンタ注射
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