
ここ数年間、納豆の売上げは毎年2桁台の伸びと驚異的で、伝統的食品「納豆」が見直されています。明治の初め頃は“ベジタブルチーズ”という名前で世界に紹介された日本の珍しい食べ物が、今では世界一長寿国の日本人だけが食べている極めて神秘的な“薬餌”として国際的にはとらえられている感があります。
この“納豆ブーム”は、NHKテレビなどで「納豆には強力な血栓溶解酵素(ナットウキナーゼ)が含まれる」と報道された1986年頃から始まり、その後も納豆菌が骨を丈夫にするビタミンK2(メナキノン―7)を作り出す、あるいは病原性大腸菌O―157への抗菌性などが公表されてから益々伸びているようです。
この本は最近次々と明らかにされつつある納豆の効能とそれに係わる機能成分についてをまとめた「納豆の医学」ともいえるものです。
目次
第1章 血栓を溶解する納豆の酵素
ナットウキナーゼってなにもの?
強力で持続する血栓溶解作用
血圧を下げコレステロールも少ない
栄養価も高い納豆の成分
〈コラム〉納豆の糸とタレ論争
第2章 老化やガンを防ぐ特殊成分
抗酸化物質が血管の老化を防ぐ
薬よりも強い納豆の特殊酵素SOD
制ガン物質(KMD)が含まれている
骨の病気予防と納豆の相関関係
骨量に影響するビタミンK2
第3章 菌に強く腸の働きを整える
O―157も消失の抗菌作用
〈コラム〉ワーファリン服用者は注意
第4章 まだまだある納豆効果
健脳食としての納豆に世界も注目
血中アルコール濃度を下げる
目の網膜中心静脈閉塞症にも有効
月経困難症の自覚症状を軽減
第五章 納豆の賢い食べ方
納豆は夕食にいただくのが効果的
風邪にも血栓にも効くネギ納豆
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